次の授業はなんだっけ…


机の中をかざごそ手で探っていると、豪快に教室のドアが開く音がして顔を上げた。


_ガラッ


「よっしゃー!ぎりぎりーっ」


そう言ってご機嫌にスキップをしながら教室に入ってきたのは、晴日くんだった。


そんな晴日くんの姿がいつもと違っていて、思わず二度見してしまう。



……は…晴日くんがセーター着てるっ



「……うぅ」



つらい…

可愛すぎて苦しい……



晴日くんのセーター姿は本当にレアだ。


いつも腕まくって、暑そうにしてるから。

さすがの晴日くんも、今日は寒かったのかな?



「………」


一番後ろの席なのもあって、思わず晴日くんの後ろ姿をじっと眺めてしまう。


気持ち悪いよね…わかってる



でも晴日くんのセーター姿がレアすぎて……



自分に呆れて、ふぅと小さなため息をついた。



晴日くんを見てると、最近わたしは少し欲張りになってしまう。


私はどうして…



晴日くんと仲良くなりたいって、思ってしまうんだろう…?



晴日くんと私は正反対で、私なんかに晴日くんが話しかけてくれることなんてないって、ちゃんと分かってるはずなのに。


いつも…いつも…



目で追ってしまう。



晴日くんの少しの変化が気になって、なんだか心が忙しい。



どうしてかな。


……最近少し、毎日が苦しい…