本を読み進めていくにつれて、ヒロインの海砂ちゃんは、幼なじみである晃(こう)くんのことが、とても好きだということが伝わってきた。



恋愛経験のない私だけど、この本にでてくる海砂ちゃんの想いが、苦しいくらいに伝わってくる。



海砂ちゃんは、幼なじみの晃くんを一途に想っている。


小さい頃からずっと一緒にいて、海砂ちゃんは晃くんのことを「こうちゃん」って呼んでいるみたい。



だけど、晃くんには大切な彼女がいる。



……複雑だなぁ


ぼんやりとそんなことを考えながら本をめくっていると、誰かの足音が聞こえてきた。


次第にそれは増えていく。



もしかして、と思い、ケータイをポケットから取り出して時間を確認すると、チャイムがなる3分前だった。


わ、つい夢中になって…


慌てて本をバックの中にしまって、ベランダを出た。



チャイムがなる前に教室に戻ることができてホッとする。



本を読んでると、つい時間を忘れてしまう。


本好きの人なら、きっと一度は思ったことがあるはず。