大きな子供


自分の部屋にこもり、ヘッドホンをつける。イヤホンよりもヘッドホンが好き。耳が包まれていることが安心できる。

そのまま布団にダイブする。

流れてくる音楽は、女性シンガーが歌う落ち着いたラブソング。確か2ヶ月前に映画に使われていたもので、へんに頭に残るリズムで、お気に入りだ。

目を閉じると、いつもなら寂しさとヘッドホンに包まれて眠りにつくのだ。なのに今日は、眠れない。

「竜童先輩…」

竜童先輩は、誰が見てもイケメンであった。なのに、なんで今更こんなに胸が熱いんだろう。

ただ肩が当たっただけなのに。

先輩と触れた肩に右手をやり、軽くさする。自分の手の温もりとまだ鮮明に思い出せる衝撃を思い出して、そのまま、眠りについた。