大きな子供


校舎にはすっかり人影はなくて、グラウンドは新入生を勧誘する声で賑わっている。

私は健の隣、ではなくて二歩ほど前を凛として歩く。そして、健はそんな私を見守りながら二歩後ろを保って歩く。それがいつも通りなのだ。

グラウンドは人で埋まっているから、隙間を見つけて颯爽と歩く。

「青〜バイバーイ」

「バイバイ!」

何人かの友達がユニフォーム姿でこちらに手を振ってくれる。

健は色んなタイプの人間から声をかけられて足止めされている。

私たちは違う。でも、お互いをわかっている。