街から少し離れた場所にある魔法学園。その学園のある街では、10月31日になると魔法祭が開催される。

全員が仮装し、イタズラをすることを許される祭りだ。

魔法使いたちは、魔法使いの仮装をし、お菓子をくれない人たちに魔法でイタズラをする。

そんな日の暗くなり始めた頃、三角帽子を被り、黒いマントを身につけている、ピンク髪に黒い目を持つモニカは、同じような魔法使いの格好をする黒髪に青目のルカと、長い茶髪を一つにまとめ、緑の目のルイスに話しかけた。

「ルカ、ルイス。氷翠たちを呼ぼうよ」

ニコりと笑ったモニカを見て、ルカは「……そうだね。そうした方が面白そう」とモニカの意見に賛成する。

モニカは、その場で跪いて呪文を唱えた。

「アンヴォカシオン」

モニカを中心に、魔法陣が現れる。その中から4人の少年少女が飛び出した。

黒髪に深い青い目を持つ少年、街の中心部に建つ魔法学校に通う近藤 美影は、ルカの顔を見るなり「皆、久しぶり~」と微笑む。

金髪に青い目を持つ少年、魔法使いのアリスも「ルカ、ルイス、モニカ。久しぶりだね」と微笑んだ。

「久しぶり。アリス、美影、深冬、氷翠」

「……久しぶり。でも、何で千晴や瑠梨、琥白を連れて来なかったの?」