「……何なの、もう…」
また自分の部屋へと戻り、先ほどまで煌哉もいた部屋を見渡す。
突然押し倒されて、キスまでされて。
その上告白?
この1日の間に一体何があったのだ。
情報量が多すぎる。
テーブルを片付けた私はもう一度ベッドに身を投げだす。
「……なんで」
いつから?
いつから煌哉は私のことを好きだったの?
まったく自慢のできることがない冴えない私を、彼は好きだと言った?
なんて悪趣味な、と思わずにはいられない。
あそこまでイケメンで優しさをも持ち合わせる煌哉のことだ、私なんかよりもずっといい女を捕まえられるはずなのに。
こんな私に目をつけた彼はやはり趣味が悪すぎる。
「……はぁ」
ため息を吐いた私は、自分の指をそっと唇に添える。
思い出すのは先ほどのキス。
「初めてなのに…」
口では怒ったフリをしながらも、胸は未だにドキドキと高鳴っていた。