「煌哉ってなんなの…」
「千紗が絡むと制御できねぇんだよ、自分の感情」
「でもさすがにそれは早いっていうか…」
「嫌なのか?」
その聞き方はずるいのではないか。
私の手を握って、真っ直ぐ見つめてくるその瞳。
その瞳に捉えられないよう、前を向いて歩いていても強い視線を感じる。
「その前段階というものが必要では…」
「じゃあ俺たち、いつ結婚する?」
「……はい?」
いや、普通に考えてその発想にいくのはおかしい。
ツッコミどころが多すぎる。
「待って、待とうね…なんか順序おかしくない?」
「いや、おかしくねぇよ。
こっちは本気」
「まだ私たち付き合ってもないんだよ!?」
「じゃあ早く俺を受け入れろよ、千紗」
夜の暗い中で。
煌哉が私に顔を近づける。
きっとキスの手前。



