クールなオオカミの過剰な溺愛




煌哉の顔を見て反応を見なくていい分、自然と彼に話そうとする自分がいた。

もちろん昼休みの出来事を。



「水瀬くんって、男子といる時はどんな感じなの?」

それでもいきなり『キスされた』とは言えるはずもなく、遠回しに話す私。


そもそも男子は水瀬くんの腹黒でクズの部分を知っているのだろうか、と疑問に思ったということもあるけれど。


「別にいつも通りだけど」
「……そっか」

どうやら男子も水瀬くんの裏を知らない様子。
本当に“性格の良いイケメン”を演じているようだ。


「煌哉は水瀬くんのこと、好き?」


見た感じはあまりよく思っていなさそうだけれど、それはあくまで私独自の見解だ。

もし好きだとすれば、あまり悪く言うのもよくないため一応確認しただけである。


それほど嫌いになったということだ。