クールなオオカミの過剰な溺愛




「俺には言えない?」
「……言いにくいの」


煌哉のことだ、信じてくれるとは思うけれど。
解決策が見つかるとは思えない。


「じゃあ大丈夫だな」
「えっ…」

「別に千紗が話したくなったらでいい」
「……煌哉」


無理に聞き出そうとはせず、私のペースに合わせてくれようとする煌哉の優しさが心に染みる。

泣きそうになってしまうほどだ。


とりあえず今はプリントを終わらせようと思い、泣きそうになりながらも英文と向き合う私。

途中、何度か煌哉に教えてもらいながらもプリントを全部埋めることができた。


「終わったー!
やっと終わったよ煌哉…!」


時計を見るともう5時を過ぎていて。

どうやら1時間以上、プリントの問題を解くのにかかっていたらしい。


もし煌哉がいなかったら、今もまだ最初の辺りで詰まっていたことだろう。