クールなオオカミの過剰な溺愛




気づけば教室に残るクラスメイトがいなくなり、私と煌哉だけになる。

私と同じ課題プリントを渡された生徒数人は、いつのまにか教室からいなくなっていた。


「ラスト一枚…煌哉、でも限界だ」

「限界でも終わらせないといけねぇんだから、早くやれ」


けれど厳しい煌哉は少しの休憩も与えてくれない。

まあもし休憩してしまえば、次にスイッチが入るのに時間がかかってしまうのだが。



「うー…英語なんて嫌いだ」

最後の一枚は練習問題ばかり。
それに難易度は初めのページに比べてグッと高くなっている。



今日は本当にツイていない。
英語のテスト結果は私が悪いのだけれど。

それでもいつもなら必ず合格点を超えていたというのに。