気合いを入れ直してまたプリントと向き合う私。
先ほどは視界に入れることすら拒否していたけれど、今は違う。
終わった後の自由を求めるため、今はただ真面目にプリントの問題を解くのだ。
とはいえわからない問題も多くあるわけで。
本当に頭から抜け落ちていたようだ。
「……ここも昨日やった」
「うっ、ごめんなさい…まったく記憶にないです」
昨日のことを思い出そうとすれば、煌哉に押し倒された時の記憶が邪魔をして。
結局ほとんどの内容をイチから教え直してもらっていた。
ただいくら忘れたとはいえ、一度は教えてもらったことのある範囲。
少し説明されると思い出したりして、昨日ほど時間がかかるわけではなかった。



