せっかくリタが持ってきてくれたお料理が、無残に床に散ってしまった。
慌ててしゃがんで拾おうとして、そのまま私は床に膝から崩れ落ちるように座り込んでしまった。
「まいら!?」
リタに呼ばれても、私はへにゃりとしたまま動けない。
「リタ……。身体に力、入んない。」
そう訴えてから、私は床に横臥した。
リタが呼んできてくれた執事さんが慌ててお付きの人たちに片付けの指示をする。
「まったく……まるで動物ですね。ご自分の身体なのですから、こんなことになる前に制御しないと。」
遅れて駆け付けてくれたティガは、起き上がれない私に呆れてそう言った。
「……集中力がありすぎるの。」
私はそう言ってから、何とか起きようとした。
でも力が入らなくて、ふにゃふにゃ。
「まいら。危ないですから。つかまって。」
ティガは私を抱き起こしてくれた。
イザヤやドラコのようにマッチョではないけれど、ティガも男だもんね。
私1人ぐらいは楽勝らしく、あっさりと抱き上げて寝室へ運んでくれた。
「お腹すいた……」
そう言ったら、ティガは苦笑した。
「当たり前です。イザヤどのは眠らなくても食事はしっかり取りましたよ。」
……さすが騎士さま。
身体が資本だよね。
あかん。
思い出したら、また泣けてきた。
「まいら。何があっても、食事はちゃんととってください。」
ティガはそう言って、私の涙を拭ってくれた。
「うん。ごめんなさい。」
情けない。
ちゃんと生きるって決めたのに、全然ダメだわ、私。
もとの世界では、家族に愛されて何不自由なく育てられた。
こっちの世界にきても、イザヤが保護してくれたから衣食住に困ることもなく、ぬくぬくと過ごさせてもらってる。
だから、私は気づかなかった。
私は、何もできない子供でしかないことに。
1人だと食事すらまともにできない情けない子供なんだ。
***
「明日、街道をシーシアさまの一行が通られます。」
私が落ち着くのを待って、ティガが言った。
「へ?……なんだっけ?南のユージュナからカピトーリに移動されるんだっけ?」
確か、ドラコはそのために軍を置いて先に戻って来たとかなんとか……
慌ててしゃがんで拾おうとして、そのまま私は床に膝から崩れ落ちるように座り込んでしまった。
「まいら!?」
リタに呼ばれても、私はへにゃりとしたまま動けない。
「リタ……。身体に力、入んない。」
そう訴えてから、私は床に横臥した。
リタが呼んできてくれた執事さんが慌ててお付きの人たちに片付けの指示をする。
「まったく……まるで動物ですね。ご自分の身体なのですから、こんなことになる前に制御しないと。」
遅れて駆け付けてくれたティガは、起き上がれない私に呆れてそう言った。
「……集中力がありすぎるの。」
私はそう言ってから、何とか起きようとした。
でも力が入らなくて、ふにゃふにゃ。
「まいら。危ないですから。つかまって。」
ティガは私を抱き起こしてくれた。
イザヤやドラコのようにマッチョではないけれど、ティガも男だもんね。
私1人ぐらいは楽勝らしく、あっさりと抱き上げて寝室へ運んでくれた。
「お腹すいた……」
そう言ったら、ティガは苦笑した。
「当たり前です。イザヤどのは眠らなくても食事はしっかり取りましたよ。」
……さすが騎士さま。
身体が資本だよね。
あかん。
思い出したら、また泣けてきた。
「まいら。何があっても、食事はちゃんととってください。」
ティガはそう言って、私の涙を拭ってくれた。
「うん。ごめんなさい。」
情けない。
ちゃんと生きるって決めたのに、全然ダメだわ、私。
もとの世界では、家族に愛されて何不自由なく育てられた。
こっちの世界にきても、イザヤが保護してくれたから衣食住に困ることもなく、ぬくぬくと過ごさせてもらってる。
だから、私は気づかなかった。
私は、何もできない子供でしかないことに。
1人だと食事すらまともにできない情けない子供なんだ。
***
「明日、街道をシーシアさまの一行が通られます。」
私が落ち着くのを待って、ティガが言った。
「へ?……なんだっけ?南のユージュナからカピトーリに移動されるんだっけ?」
確か、ドラコはそのために軍を置いて先に戻って来たとかなんとか……



