……て!
この湖、現在はイザヤのモノなのか。
「じゃあ供出させられる前に、船遊びしたいんだけど。明日、ボート借りていい?」
そう聞いたら、イザヤはちょっと考えてうなずいた。
「ちょうどいい。オースタ島に行くつもりだった。明日、連れて行ってやろう。」
「オースタトウ?」
「レアダンスモレン湖に浮かぶ小島がオースタ島です。神殿があります。」
ティガがそう教えてくれた。
なるほど、オースタ島、ね。
湖の島に神殿って、まさに竹生島やん。
どんなところだろう。
「ティガとリタも行くの?」
そう聞いたら、2人の表情は明らさまに拒絶していた。
「めっちゃ嫌がってる?なんで?」
リタにそう尋ねると
「私達の信仰する神は一神教。他の神々の存在を認めませんし、ましてや他の神のための神殿に足を踏み入れることはできません。」
と、ティガが説明してくれた。
そんなに厳格なの?
仏教徒を自負していても、クリスマスを祝い、神社に初詣に行く私には信じられない頑なさだ。
あ!
てゆーか!
信仰する神が違うということは?
もしかして2人はこの国の人じゃないの?
「ティガとリタも、私と同じ?この国では、外国人なの?」
「そうだよ。」
リタは、あっけらかんと答えた。
ティガがそっとリタの肩に手を置いて、口を開いた。
「私達は、カピトーリ人です。私は、イザヤどのの婚約者のシーシアさまの従兄にあたります。リタはシーシアさまの縁者です。」
イザヤの婚約者の?
それは、また……想像してなかったわ。
あ!そっか!
確かに、ティガはイザヤを「イザヤどの」と敬称で呼ぶけど、全くへりくだってはいない。
単にイザヤは誰に対しても偉そうで、ティガは誰に対しても丁寧なだけで、2人は主従関係にはない。
それは私にもわかる。
2人の間には、信頼と牽制が一定の距離感を保っているようだ。
てゆーか……ふーん……。
……ティガの従妹がイザヤの婚約者なんだ。
ん?
シーシア「さま」?
昔、お母さんに教わったことがある。
「どの」と呼ばれるより「さま」と呼ばれるヒトの方が偉いと。
この湖、現在はイザヤのモノなのか。
「じゃあ供出させられる前に、船遊びしたいんだけど。明日、ボート借りていい?」
そう聞いたら、イザヤはちょっと考えてうなずいた。
「ちょうどいい。オースタ島に行くつもりだった。明日、連れて行ってやろう。」
「オースタトウ?」
「レアダンスモレン湖に浮かぶ小島がオースタ島です。神殿があります。」
ティガがそう教えてくれた。
なるほど、オースタ島、ね。
湖の島に神殿って、まさに竹生島やん。
どんなところだろう。
「ティガとリタも行くの?」
そう聞いたら、2人の表情は明らさまに拒絶していた。
「めっちゃ嫌がってる?なんで?」
リタにそう尋ねると
「私達の信仰する神は一神教。他の神々の存在を認めませんし、ましてや他の神のための神殿に足を踏み入れることはできません。」
と、ティガが説明してくれた。
そんなに厳格なの?
仏教徒を自負していても、クリスマスを祝い、神社に初詣に行く私には信じられない頑なさだ。
あ!
てゆーか!
信仰する神が違うということは?
もしかして2人はこの国の人じゃないの?
「ティガとリタも、私と同じ?この国では、外国人なの?」
「そうだよ。」
リタは、あっけらかんと答えた。
ティガがそっとリタの肩に手を置いて、口を開いた。
「私達は、カピトーリ人です。私は、イザヤどのの婚約者のシーシアさまの従兄にあたります。リタはシーシアさまの縁者です。」
イザヤの婚約者の?
それは、また……想像してなかったわ。
あ!そっか!
確かに、ティガはイザヤを「イザヤどの」と敬称で呼ぶけど、全くへりくだってはいない。
単にイザヤは誰に対しても偉そうで、ティガは誰に対しても丁寧なだけで、2人は主従関係にはない。
それは私にもわかる。
2人の間には、信頼と牽制が一定の距離感を保っているようだ。
てゆーか……ふーん……。
……ティガの従妹がイザヤの婚約者なんだ。
ん?
シーシア「さま」?
昔、お母さんに教わったことがある。
「どの」と呼ばれるより「さま」と呼ばれるヒトの方が偉いと。



