涼夜は、幼い頃雅に反抗し、魁斗を連れ屋敷を飛び出した事がある。
その時、屋敷の者達の迎えにより涼夜達は屋敷へ戻りはしたが、屋敷で待っていた雅は既に激怒しており、何故か魁斗の両親が責めを受けることとなった。
そして、魁斗と魁斗の両親はそのまま屋敷を追い出されたのだ。突然屋敷を追い出されてしまった魁斗達家族は、職も住処も失ってしまい、その夜寝る処も無く、仕方なく評判の悪い金貸しからお金を借りる事になったのだ。
「…まさか…その為に…
会社の株手放したのか…?」
「俺は、俺が起こした事への責任を取っただけだよ?」と涼夜は言う。
「贖罪だの責任だのって…?
blackbirdはお袋さんの会社だろ!?
本来、blackbirdはお前が継ぐべきだったものを、お前がまだ幼いからって、雅さんが今の席に着いていただけで…
涼夜《おまえ》はそれで良いのかよ!?」
「良いも何も…
こうなった以上、こうするのが一番良いんだよ…
親父が、借金を盾に魁斗《おまえ》を利用してたのも、俺の責任だしな…?
そろそろ全て終わらせて良い頃だと思ってな?
お前も、盗聴器取り付ける場所考えるのも、苦労してるだろ?
最近は、直ぐ見つかる様な所に置いてるしな?」と寂しそうに話す涼夜。
「どう…して…?」

