blackbirdの最新作の中から、それらしいものを選び、見合い場所であるホテルへと向かった。
テレビの生放送に出ていた事は、雅の耳にも入って居た様で、涼夜の顔を見るなり怒りを露わにした。
「涼夜!あれはどう言う事だ!?」
雅は涼夜の胸ぐらを掴み、拳を握り今にも殴りかかろうとする。
「お父様、あちら様もお見えの様です。
今、ここで騒ぎは起こさない方が宜しいかと?」
「お前は、俺を捨てて迫と組むつもりなのか!?」
捨ててね…
もともと、俺達はそんな関係じゃないだろ?
幼い俺を鬱陶しがって、海外へ追いやったくせに!
「あーお父様もテレビ見て下さってたんですか?
僕、よく撮れてました?」
「巫山戯るな!
お前は俺の会社を潰す気か!?」
俺の会社ねぇ?
あんたの会社じゃないだろ!?
あれは…
あの会社は…母さんが…

