「じゃあ、お願いしますね!」
「はい!では、楽しんできて下さい」
パタン
そうして、玄関の戸は静かに閉まった。

時は遡ること、3時間前。
私はいつも通りに学校を出て家に帰ると、玄関には知らない人の靴が置かれていた。
不思議に思っているとリビングにからお母さんの笑い声が聞こえた。私はリビングに向かう。
「お母さん?た、ただいま」
「あら、今宵(こよい)!おかえり!」
いつも通りに笑顔で私に言う。
「今宵さん、おかえりなさい」
!?だ、誰?
お母さんが座っているイスの向かい側には、知らない男の人がいた。
「えっとー」
何がなんなのか分からずにお母さんに助けを求めるように目でうったえる。
「今宵の同級生よ!知らないの?」
同級生!?こんな人いたっけ?
「ごめん、わかんないかも…」
「分からないのも無理ないですよ!僕と今宵さんはクラスも違うので」
「でも、ごめんなさいね」
「いえ、今宵さん、はじめまして。5組の春川 琥珀(はるかわ こはく)です。」
春川…琥珀…?。!!。琥珀ってあの!?春川琥珀とは私の高校で1番カッコよくて他校からもよく女の子達が見に来るほどのルックスの持ち主。
同じ学年でも見たことは無かった。でも、ほんとに綺麗は顔立ちしてる。人気があるのは当然だ。