俺様副社長は愛しの秘書を独占したい

 圭太君には申し訳ないけれど、やっぱり告白する勇気はない。今のままの関係ならずっとそばにいられるし、それに圭太君とだって会うことができる。今の幸せを壊したくないもの。
 
安心した圭太君はおいしそうにケーキを口に運びながら、学校や友達の話をしてくれた。
 それを聞きながら、何度も心の中で圭太君に謝っている自分がいた。

 副社長が戻ってきたのは一時間後。三人でゲームをしながら楽しい時間を過ごし、夕方には副社長の運転する車で送り届けてもらった。


 次の日。朝のミーティングを終えて副社長室に向かうと、すでに彼の姿があった。どうやら今日は早くに出勤し、仕事をしていたようだ。

 珈琲を頼むと言われ持っていくと、副社長は仕事する手を休めた。そして私が淹れた珈琲をおいしそうに飲む。
 この顔を見ると、私まで幸せな気持ちになる。

「瑠璃ちゃん、昨日はありがとうね。圭太も楽しかったみたいで、昨夜はいつもより早く寝ちゃったよ」

「いいえ、こちらこそごちそうさまでした。私も楽しかったです」

 にやけそうになり、カップを乗せてきたトレーで口元を隠す。そして机上に積み重なっている書類や書物、二台のノートパソコンに目を向けた。