見ているのが辛くて遠回りをして玄関に向かったから、その後に2人がどんな話をしたのかわからないけれど。 あたしでも、なんとなくわかってしまった。 黒髪ロングでサラサラストレートな美人な先輩。 佐藤くんはとっても優しい表情をしていた。 きっと佐藤くんの目に映っているのは先輩で、あたしはそこには入ってないんだなって。 こんなにも鮮やかな夕焼け色の空をしているのに、ついこの間までは鮮やかな世界に見えたはずなのに。