なんとなく、今の彼女の気持ちがわかるなぁと思いながら聞いていると


「友達にしろ恋人にしろ、本当のあんたを好きだって言ってくれる人がいると思うし、そういう人を大切にすればいい。」


「少なくとも俺は嫌いにならないから」


「だから、自分らしくいなよ。」


気がついたら言葉が出ていた。


…俺、知らない子に何言ってんだろ。


そろそろ陸のとこ行かないとだ。


彼女の表情が明るくなったことを確認して背中を向ける。


時計を確認すると、もうおやつの時間をすぎる頃だった。意外と時間経ってる。急がないと。