遥希くんと別れてからすぐに帰る気にはなれなくて、なんとなく近くの公園のベンチに座ってボーッとする。


***


『ずっと朝比奈のことが好きだった。付き合ってほしい。』


西日が当たる放課後の教室でそう告白された。

遥希くんはサッカー部に入っていて、明るくてクラスの中心的な存在だ。


恋愛感情は無かったので一度はごめんなさいとお断りをした。
あたしなんかが遥希くんと付き合うなんておこがましいという気持ちもあった。
そんなあたしに、遥希くんは諦めずに自分の気持ちを伝え続けてくれた。


それもあってあたしは少しずつ心を動かされて付き合うに至ったのだった。


付き合ってから今日までの間で、確実にあたしの中で遥希くんに対する気持ちは大きくなっていた。