一瞬だけ怪訝そうな顔をした優だけど、
『はっはーん。自分の気持ちには気づいてないけど、俺茉由さんが好きだったはずなのに何で朝比奈さんが出てくるんだよ、状態ね??蒼たんは可愛いなぁ。』
マジで図星だ。
「蒼たんとか言うな。」
『自分の気持ちとちゃんと向き合えよ。茉由さんずっと待たせとくわけにはいかないだろ。天野さんに何されるかわかんねーぞ。』
「分かってる。」
『俺は楽しみだ。』
なんてわけのわからないことを言い残して自分の席に戻っていく優を横目に、チラッと朝比奈さんの席を確認する。
朝比奈さんは新木さんと喋っているところで、その顔からは笑顔が零れ落ちていた。
眩しすぎるその笑顔に、鼓動が早くなるのを感じた。
ずっと好きだった先輩から告白された。
そんなの普通嬉しいことなのに。
何を迷っているんだろう、モヤモヤしてるんだろう。
この気持ちは、誰のせい?
