『間違いないよ。俺調べだから。』


俺調べって…これは喜んでいいの?


『だから、幼馴染兼親友の俺が言ってるんだから間違いないし、自信持ってってこと。蒼は朝比奈ちゃんのこと意識してなくないと思う。』


『俺は、応援してるから。』


優くんの力強い一言。


「ありがと、優くん。」


『おう。なんでも言ってよ。』


頼もしい!なんて思ってると、練習終わるから集まって〜という声が聞こえてくる。


『今日の練習はここまでだからもう部活行ってもいいです!また明日もよろしくね!』


練習の締めの言葉を聞きながらチラッと佐藤くんを盗み見る。


相変わらず表情はないけれどリレーの練習をしたから額にうっすら汗をかいているみたいだ。


『イケメンは汗をかいててもイケメンなのかな?』


自分が思っていることが聞こえてきた。


「えっ???」


あたし今、気持ち声に出したっけ?


『とか思ってないで、終わったんだから早く帰ろうよ。』


「なっちゃん的確に人の心読むの心臓に悪いよ〜。」


『陽がわっかりやすい思考してるのが悪い。』


否めないけど…!


『ボーッとしてるなら置いてくから〜!』


「やだー!待って!あたしもすぐ帰るよ!」


スタスタと校舎に向かって歩くなっちゃんに向かって叫びながら走る。