「可愛い」があふれる世界へ!

エリザベータと話しながら、花音の胸は高鳴っていく。

わくわくする気持ちは、止まることはなかった。



ブタペストからバスで一時間半。花音とエリザベータは、ハンガリーで最も美しい村と言われるホッローケー村に到着した。

村には古風な家が並び、白い漆喰で塗られた家々はとても可愛らしい。

「Szep……(綺麗……)」

花音は美しい穏やかな村の景色を見て、自然と呟いていた。元彼と妹からの電話などどうでもよくなり、ただ何も考えずに景色を見つめている。

「Jo volt(よかった)Nem vagy ilyen ember(あなた仕事人間で、こんな風に過ごすことがないじゃない)Orultem hogy elhozott(連れて来てよかったわ)」

「Koszonom(ありがとう)」

花音はエリザベータに目を向け、優しく微笑む。デートに来てよかったと花音は強く思っていた。今まで過去を忘れようと、仕事を倒れるまで頑張っていたことが、どうでもよくなってしまった。