それがキスだと分かったのは、唇から温もりが離れた後。




ぶわぁぁっと顔が真っ赤になる私を、優しい目で見る彼。



「キス、初めてだったの?」




聞かれて、こくんと頷く。




「やばい、まじか…。どうしよう、可愛すぎる。」




彼は、もう一度私にキスをした。





さっきみたいな、触れるだけのキスじゃなくて、大人の人がするみたいな激しいキス。




びっくりしたのと苦しいのとで、彼の胸をとんとん叩いたけど、彼はビクともしない。





息が出来なくて、唇が離れた後にはすごく息切れをしてしまった。




彼は、息ひとつ乱していない。




私の息が整うのを待ってから、彼はわたしの目を見て言った。




「中里優杏さん、俺と付き合ってください。」





答えはもちろん、




「よろしくお願いします!!」