次の日も私はいつも通り、遅刻もせず学校へと足を運んだ。
1時間半もかけて登校するのは、正直言ってダルイが、自ら選んだ学校なんだからと自分に言い聞かせたりもする。
先生が一生懸命やっている授業が、私には眠気を誘う呪文のようにしか聞こえてこなくて、それから逃れるかのように、心理学の本をカバンから出した。
薄い学校の教科書に、分厚い心理学の本を挟み
前から見たら真面目に教科書を読んでるように見えるように細工をしたりして。
先生にバレないように静かに読書を始めた。
「おい!内田!」
「何よ?」
「なんの本読んでるんだよ?」
「子供には読めない本」
そう言いながら木本もきっと、退屈な授業に耐え切れなくなったに違いないと思うと、何だかおかしくなって笑ってしまった。
「エロ本か?」なんて、きっと冗談のつもりで言ってきたのだろうけど、
「はぁー残念な人」なんてため息をつきながら言うと、
罰が悪そうな顔をして「あっそー!俺は子供が大好きなジャンプでも読もうっと」少し不貞腐れながらマンガを読み始めた。
そんな姿を横目で見ながら、男って本当にくだらなすぎるなんて、微笑を浮かべた。