泣いてる母の声が聞こえるたび 目をつぶり耳を塞いだ。 嫌なことが起きた時は何も見えないように、 少しも光が入らないくらい力強く目をつぶる。 そして何も聞こえないくらい両手で耳を塞ぐ。 今起きてることは悪い夢なんだと思おう、 そう何度も何度も自分に言い聞かせて……。 私なりの自己防衛をすることにより、なんとか自分自身を保とうとしていた。