「はぁ……」

部屋を暗くして何度も寝がえりを繰り返す……

最近、私が葛藤しているもの

私を悩ませているもの


今日こそは……

なんていつもより早めにベッドに入り込み目を閉じているけれど睡魔が襲ってくることなんてない。

こんなにも体は疲れているというのに。



「一体なんなのよ!こんな時に!!」

「お前には関係ないだろう!!」


ああ……また始まった。

亜紀が入院してからというもの、父親と母親の口論が夜中私の部屋まで響き渡ってくる。

毎日、毎日、亜紀のところに行っている母親は毎晩遅く帰ってくるというのに、父親も同じように遅く帰ってくる。

そんな遅い時間まで仕事なはずがもちろんなく。


もううんざり……


鳴き声、怒鳴り声

すべて聞きたくない

強く目を瞑り、私は布団の中に潜り込む

夜なんて来なければいいのに、夜なんていらない

寝れないということで、私の頭の中では色んなことが走馬灯のように駆け巡りだす

思い出すのは醜い汚い私ばかりだ。


ベッドの上で何度も寝返りを打ちながら、毎晩そんなことを願うというのに、いつしか朝を迎えてしまう事も少なくなかった。


不眠症


それが私の心も体も壊していく……

いっそのこと、長い夢を見させて欲しいと強く願う日々が続き、私の心はもう限界だった。