「えーーーーっ!!」

そんな発狂が聞こえてきたのは、私たちの班だった。

「マジかよっ……」

そう、飯盒を蒸らすためにひっくり返していたものの、出来上がりを確認した男の子が、頭を抱えている。

その行動だけで、飯盒の中のお米がどんな状況なのかは大体予想がつく……

「ごめ……ん」

そう、全ては私の責任だ、私がいけない。

そう気を落としていると、さっきペアだった男の子が「俺が一緒に確認しなかったのが悪いんだ」と、みんなに謝ってくれていた。

「そんなこと……」

その時「んっ?食べられねぇ~わけじゃねぇ~んじゃん」と、私の肩に手をおき飯盒を覗いている陽平がいた。

「なぁ!!」

そうペアだった男の子に問いただしながら「ぜ~んぜんっ!!」と私を庇ってくれた。

一瞬で、目から涙が零れそうになったが私はグッとこらえて居ると、2回目の発狂が同じ班の子から聞こえた。


カレーの大きな鍋の前にいる同じ班の女の子。

お玉を何度も何度も回している。


「どうしたの?」とみんなで近寄って鍋を覗くと、みんなの顔が真剣な顔つきに変わっていた。

「これ……」

そう、鍋の中のカレーはスープ状態で、お世辞でもトロトロしているなんて言えない……。


その瞬間、みんなで顔を合わせ大爆笑をした。