キャンプはありがたい事にコテージでエアコンまで装備されていた。


そして女子にとって何より1番気になるとこはお風呂とトイレ、これもまた綺麗な方で、みんな喜んでいた。


快適な部屋は、二段ベッドが4つ並べてあって、女子7人一部屋。


「私は上~!!!」

そう何人か言っているのに便乗し、私も上りすぐさまベッドに寝ころんだ。

「荷物置いたら、集合って言ってたよー!!」

下から聞こえるその声に「はーい!!」と重なって返事をすると、みんな外へと元気よく出て行った。


「あとでね~!!」


なんて意味深な笑いを浮かべて……。

そう、お泊り=夜のガールズトーク

それが何より皆、一番楽しみだろう。


私たちは、部屋のグループから離れると、クジで決められた班同士でまとまった。

これから飯盒炊飯。

メニューはカレー、私は1番難関な、飯盒でお米を炊くのを男の子とペアで任されている。

「ねぇ?この飯盒のやり方知ってる?」

「先生、説明してたよ?」

爽やかな笑顔でそう言われながら「あ、さっきね、そうだった!」なんて、

これからやることの説明を一切聞いてなかったなんて、とてもじゃないけど言えずに、私は「お米は任せてっ!!」なんて、出来る女の子アピールをしていた。


説明を聞いていなかった理由は、私には分かっていた。


それでも気づかないふりをしていた。


さてと……


隣の班を横目で見たり、キョロキョロしたりと、見様見真似……。

「よしっ!!」

内側にある2つの線、その線より上に水を入れると静かに蓋をした。