あっと言う間に訪れたキャンプ当日ーー。


あれから、何度も班で集まっては、打ち合わせをして決まりごとなどを決めていた。

みんな悪い人ではないけど、なんだか自分だけが浮いている感じで、これほど憂鬱な時間などないってくらいにつまらないものだった。


おまけに、係みたいな役割分担も"保険係"という、不必要なのではないか?と思うものに決定されて...。


で、極め付けはダサい学校指定のジャージで集合という悲しくなる服装。


「おはよう!!楽しみだねっ」

「おはよう、え、うん!」


決して仲良しとは言い切れないけど、打ち合わせを重ねるうちに、私なりに打ち解けて、ある程度話すようになった同じ班の人たち。


「ご飯作りが1番楽しそうじゃない?」

「そうだね!」

私は、もう楽しむしかないと気持ちを切り替えた。

キャンプ場までは、クラスに分けられた貸切バスで行くことになっている。


このバスの乗る順番までも、出席番号順と決められていて、私の横は今まで果たして話したことがあるか?と思うくらい、真面目なメガネを掛けている男の子だった。


私はせめて窓際で救われたと心から思った。



そして、外の景色を見ながら気がついたら寝ていた。