「奈月、何班だった?」
「私は1班だよ、美香は?」
「まじか....。」
その一言で、聞かなくても美香とは一緒じゃないことが分かった。
「最悪、あたしは4班」
「はぁ.....私は1班だ」
肩を落とし、ため息しか出てこない。
美香と別々になりショックなのに、さらに残念なのは1班に誰も仲のいい人がいない。
「さて、決まったなら各自、班同士で集まって班長と副班長を決めてくれ!」
ざわついている教室内で先生が叫んでる。
だけど、私はそんなことより自分の班があまりにもつまらなくて落ち込むばかり。
『一緒になれたらいいね』
その言葉が頭の片隅に残っていて、陽平をちらりとみると、 美香と同じ班で早速ガヤガヤと騒いでいた。
小さくため息を吐き出したあと、私は我に返り首を横に振った。
別にガッカリした訳ではない。
別に期待していたりもしてない。
それでも、美香とはしゃいでる陽平を目で追っていた。
いつになく、楽しそうな陽平。
そんな事を思いながら、私は1班の中に紛れてキャンプの日程表を見つめた。



