寂しいのに、泣きたいのに
強がるくせに決して強くない


どうにかなってしまいそうなのに
自分でどうしたらいいか対処の仕方がわからない。

ただ声を聞いたら安心すると思い電話した相手の
流奈は、もう新しい家族が居るんだ

私が心配させて邪魔しちゃうような事
しちゃいけないね。


流奈は大切な人だからーーー。

まだ会えたことのない愛の幸せを願い、私は駅のホームから夏の空を見上げていた。

目をつぶると心地よい風が私の包んでいく

夏の夜ってこんなに気持ちがよいものだと暫く気づくこともなかった。

見上げた夜空には沢山の星たちが輝いていて綺麗に光放っている。

「綺麗………」


それを見つめていると『ねぇ!!奈月~空見てみて!!』とよく電話の最中に窓の外にださせて夜空を見させる流奈を思い出す。

『星が綺麗でしょ♪』なんて声を弾ませている流奈の声が聞こえて来る気がする。

顔に似合わず『辛い時は空を見上げるとそこにはちゃんと星が光放っているんだよ』なんてドラマのセリフみたいなことをいう流奈をバカにしていたが、

今日は、そんな流奈の言葉を思い出しながら見上げた夜空は、一瞬だけ私の醜い心を浄化してくれるような気がしていた。