"あ……確かここだ……!!"
どれくらい歩いただろうか……。
ようやく着いたが、辺りは街灯が少なく薄暗く人の気配もない。
「こわっ……!!」
私は怖くなりキョロキョロ辺りを見渡した。
幅広目の路肩でその脇には小さな公園がある。
木が生い茂っていて、薄暗い印象の公園ーーーー。
公園の中を見ても陽平の姿は見当たらない。
それどころか、誰も居なくて暗い公園にたった1人。
陽平の話を聞いていると賑やかな公園を想像していたのに、この公園は静まり返っていた。
やっぱりこんないいタイミングで会えるわけ……。
「帰ろう……」
思い諦めて帰ろうとして歩き始めた時、公園の外側から、聞いたこともないような音が聞こえて来る。
私は音が鳴る方へ小走りをして公園を出ると路肩で立ち止まった。