古文の授業は毎回睡魔が襲ってくる。

そして酷く退屈だ。

流奈を見ればもちろん机に顔を伏せていて、本当に毎日何をしに来ているのかと思う。

周りを見渡しても好き放題やっていて、本当に勉強をしに来ている子にとってなんて不愉快な場所なんだろう。


そんな私は、唯一この窓際の席であることが心から救われたと思うばかりで、眠気から遠ざかるために校庭でやっている体育の授業をただ見つめていた。


男女で分かれている体育


女子はキャーキャー言いながらテニスの授業を受けている。

楽しそうに、笑いながら・・・・・・。

確か、こんなこと中学の時にも同じような光景で同じようなことを考えていた。


私は何も変わっていない

きっとこれからも何も変わらないのかもしれない。

高校に入った頃には、きっと新しい環境で

何かがはじまるーー


ワクワクしたり
ドキドキしたり

思いっきり笑い

この曇った景色が、クリアに見えるようになる


そんな生活を期待していた

枯れはてた私の心がいつか潤うこと、心の奥底では願っていたんだ。


なぜ出来ないのだろう

手を差し伸べる事、助けてと叫ぶ事


深い暗闇から


私はなかなか抜け出せなかったーーーー。