西校舎の佐倉くん



次の日の放課後。
倉瀬先生から貰ったメモ書きを握りしめ、私は青山高校に来ていた。


「・・・佐倉くん、待ってて。」


夕方5時半。
部活動生以外の生徒はほぼいない静かな校舎に足を踏み入れる。

職員室は、少し歩くとすぐ見つけられた。


桧山ユキ先生───いや、今は”三枝ユキ”先生。
どんな人なんだろう。

勝手な偏見で、とても美人な気がしているけれど。


佐倉くんが想いを寄せた相手。
不謹慎ながら少し楽しみな気持ちと、緊張が入り交じる。



コンコン──


2回扉を叩いて一歩下がると、すぐに細身の男の先生がやってきた。


「・・・キミ、誰?」

「あ、の、すみません、三枝先生いらっしゃいますか」

「いるけど・・・ちょっとまってて。三枝せんせーい」



一瞬怪しむ視線を浴びせられたけど、なんとか呼ぶことができた。


しばらくして、奥から一人の小柄な先生がやってくる。

綺麗なストレートロング。真っ白なワンピースを着たその人は・・・とても綺麗だった。