西校舎の佐倉くん




その日の放課後。
私はみんなが帰った頃に、職員室の扉を叩いていた。



「失礼します。あの・・・鍋屋先生、」

「あー、いま鍋屋先生会議中」


”そろそろ戻ってきてもいい頃だけど、長引いてるみたいね”

そう言ったのは、可愛らしい容姿で性格も良く、男女問わず生徒人気の高い倉瀬愛先生だった。



そういえば倉瀬先生・・・ココ来てもう今年で6年くらい経つんだっけ。



「倉瀬先生、お聞きしたいことがあります」



倉瀬先生は色んな先生と仲もいいし、もしかしたら知ってるかもしれない。
桧山ユキ先生のことも、佐倉くんのことも。



「私に?」

「はい」

「いいけど・・・鍋屋先生は大丈夫なの?」

「大丈夫です。」