藍の言葉を聞き、青野一はまた涙を流す。原刑事が「署までご同行願います」と言い連行していった。

「さて、俺はもう帰っていいんだろ?」

黒沼純一が如月刑事を見つめる。如月刑事はゆっくりと黒沼純一に近づき、言った。

「何を言っている。お前も署まで来てもらおうか。美雪さんの暴行についてな」

「な、アイツは死んだぞ!!」

「暴行事件の時効は三年だ。まだお前の罪を裁くことができる」

「い、嫌だ!!」

「抵抗すると公務執行妨害になるぞ」

如月刑事に引きずられるように黒沼純一は連行されていく。静かになった部屋の中で、「……ありがとう」と福山美里の声がした。