『…誰しも、 何があったのかと聞いてもらいたい人ばかりではないですから』 室長の言葉にはっと顔を上げると、いつもの穏やかな笑顔でにっこりと笑った。 まるで私の心を見透かしているかのようなその言葉に、少しだけ気持ちが軽くなる。 本当に辛くて堪らない時に何も聞かず、ただ傍にいてくれた人達にどれだけ救われたか。 そして今も。 私はこうして救われているんだ。 『さ、優香ちゃんも。 お昼にしましょ』 そう言って微笑む花緒先輩の笑顔が、いつにも増して心に沁みた。