静かに玄関の明かりが灯ると
濃いブラウンを基調とした、とても落ち着いた空間が目の前に開けた。
動機を落ち着ける為に、まるで天を仰ぐように玄関を優しく照らすオレンジ色の照明を見上げる。
『日比野?』
私の名前を呼ぶ声にはっとして前を向き直ると、
いつの間にか目の前に立っていた彼が不思議そうにこちらを見ていた。
「ハイっ!?」
『…はい、タオル。着替えあとで持ってくるから、こっち』
促されるまま脱衣所へ案内されると、そこは想像よりも少し広めの空間だった。
まるでホテルのような大きな鏡のついた洗面台の傍に立つと、徐に引き出しを開けてドライヤーを取り出す。
『これ使って、服はその辺に置いといて』
「あ、はい。ありがとうございます」
『あとは…着替えだな…』

