「ごめんなさい、何でもなかったの。用があったのは理央ちゃんだから」
『わかってますよ。
でも…、すごく妬いた』
アルコールのせいだろうか、いつもよりも素直に言葉を話す彼。
その言葉ひとつひとつが甘く胸に響いて、何だか苦しい気すらしてくる。
「あと…部屋…ごめんなさい、勝手に入って」
『気にしなくていいですよ。鍵を渡したのは僕ですから』
『でも男の寝室でうたた寝は…
襲ってくださいと言ってるようなものですよ』
きっと彼はそんな事をしないし、するつもりもないのだろう。
そう言った彼はいつものように優しく微笑んだ。
その笑顔に、私の胸の中でもやもやとしていた何かがついに弾けると
次の瞬間、私は口を開いていた。

