*

『みんな…本当にご心配をかけちゃって本当にごめんなさい…。

でも!私、日比野理央、今日を以って完全復活いた』

「じゃあ、かんぱーーーーーい!!!!!!」


『ちょっと!!昭香先輩!!』

グラスを手に、一人立ち上がっていた理央が不満げな様子でこちらに詰め寄る。

「いや、長い!長いんだよ!」

そうは言いつつも、これはホームパーティーお決まりの流れだったりする。

溜まりに溜まった気持ちを吐き出してすっきりしたのか、理央はすっかりいつもの調子に戻っている。

流した涙でほとんど化粧は落ちてしまっているけれど、その笑顔はキラキラと輝いていた。

『わー!!オードブルやばいですね!!』

『本当に美味しそうねー!』

理央がテーブルの上に並べられた料理に歓喜の声を上げると、それに続くように花緒が言った。

『これメニュー表らしいです』

そう言って優香がこちらに小さな紙を手渡した。