そして、就職希望の病院に見学に行かせていただきました。

私が希望する病院は、私の住んでいる辺りでは大きな病院として有名です。がん治療に力を入れています。

私以外にもう一人、他校から見学に来ている人がいました。その子と仲良く話しながら見学をしました。

病院での仕事を見させていただき、実際にシーツ交換や足浴などを体験しました。福祉の授業で習ったことを活かし、私はますますこの病院に就職したいと思ったのです。



しかし、お盆が明けた頃、私にとってショックな出来事が起きてしまいました。

その日の夕食の時間、父がこう言ったのです。

「おばあちゃんとおじいちゃんは、目の病気が見つかった」

祖母は緑内障が見つかったそうです。しかし、祖父は治療法がない病気になっていていつか失明をしてしまうと聞かされました。

ショックでしたが、泣きたいのをその時はグッと堪えました。泣いてしまうと、父に怒られてしまいます。

そして、お風呂から出た後、祖父から電話がかかってきました。なぜ電話がかかってきたのかはよく覚えていませんが、私は病気のことを訊ね、泣き出したことは覚えています。