男性の言ったテストというのは、筆記試験ではありません。グループを作って協力するというものでした。

どれだけ一生懸命していても、「他の学校はもっとできた」などダメ出しをしてくるのです。

私は何度も自分のみぞおちを思い切り押し、自分の腕をつねったり引っ掻いたりしました。そうしていても、心の傷は広がっていきます。

「大丈夫?」

そう同じグループの人は訊いてくれました。その度に「大丈夫」と笑顔を作ります。今すぐ大声で叫びたい、抜け出したい、そう思っていました。

苦痛の時間の中で一番私が傷ついたのは、何枚にも重なっている動物の絵があり、自分がパッと見えたものを答えるというものでした。

狼や鳩など様々な絵が重なっているようでしたが、私が見えたのは蝶々とカマキリでした。実はパッと見えた絵にはちゃんとした理由があり、カマキリは忘れてしまいましたが、蝶々は「協調性」だそうです。すると、男性は言いました。

「カマキリと蝶々は学生がよく見えるんですが、ずっと周りに合わされてもね〜」