入退室の仕方を確認し、本番のように練習をしました。

結果は、よいとは言えないものでした。言葉がつっかえ、表情は固く、動きもロボットのようになっていたそうです。

夏休みの練習は、何もかもうまくいきませんでした。体が大げさなほど震え、今にも倒れそうになってしまいます。

「表情が固い」

「体が震えていて、心配になって話に集中できない」

「趣味の話などでも、楽しいという感情が伝わってこない」

面接練習をしてくださった先生から言われる言葉は、このようなものばかりでした。面接練習の評価も低く、私は、「ダメなのかな……」と落ち込みながら帰る日もありました。

幸いだったのは、この頃に母が乳がんの手術をするために入院していたことです。料理や掃除などで忙しく、落ち込む時間が少なくなったので頑張ろうと思えました。

そして、夏休みがもうすぐ明けるという頃、私は父に面接練習をお願いしました。高校入試の際も、父に面接練習をしてもらっていました。

父は、多くの大手企業から「うちで働かないか?」という誘いが多くあった人でした。大手企業でする面接などをよく知っています。

「大手企業と同じレベルの面接だけどいいか?」