「言ったよね、今日は会議でいないって」
「まだ中にいるかもしれないじゃないですか」
「まあいたとしても口止めすればいい話」
自信ありげな表情を見て、保健室の先生とも関係を持っている様子がうかがえた。
本当に悪い人。
「どうしてそこまで遊ぶんですか」
わからない、不真面目に生きる彼が。
どのような考え方をしているのだろう。
「それは俺からもキミに聞きたいね。
どうしてそこまで真面目に生きてるの?」
正反対の私たちは、互いに疑問を抱いている様子。
それで私を呼んだのだろうか。
「若いうちに遊んでおいたほうがいいんじゃない?」
保健室の一番奥にあるベッドに腰をおろした彼は、私を手招きする。
どうやら来いという合図だ。
おとなしく彼の近くに行けば、突然腕を強く引かれた。
そう、確実に油断していたのである。



