『運が悪かったな。
あんたみたいな美人、誰もほうっておかないぜ』
世の中は理不尽だと思った。
もうどうでもいいや、と諦めてすらいた。
そしてホテルに連れ込まれそうになった時、突然私のスマホが鳴って。
はっと我に返った私は油断していた男たちから逃げることに成功。
ただ追いかけられて、ホテル近くの公園でまた捕まったけれど。
偶然巡回していた警察の人が見ていたため、なんとか助けてもらえることができた。
撮られた写真もすべて削除してくれ、平和に終わったけれど、心の傷が癒えることは無い。
「未遂とはいえ怖い思いはしたんだよね」
「そうですね。怖くてきもちわるかったです」
見た目からチャラそうな男たちは、人間の心がない化け物にすら思えた。
「きもちわるいって、どんなことで?」
「……思い出させる気ですか」
「んー、“きもちいい”に変えさせてあげようかなって」
私の腰に手を添え、机に座らせようとしてくる彼。



