まだ中学生の頃。
必ずと言っていいほど歳上に見られていた私。

とはいえ大人びているのは容姿だけであり、中身はまだまだ子供だというのに。


抵抗しても敵わない大学生くらいの男数人に声をかけられたのが始まりだった。


「ごめん、空気読めてなかったね」


どれほど恐れていたのだろう。

過去を思い出した私は涙目になっていたらしく、気づけば彼に抱き寄せられていた。


「いえ、大丈夫です」
「大丈夫じゃないよね」

「……別に、未遂だったので」


思い出す過去。
塾の帰り道、突然男に声をかけられた。

近くの車に連れ込まれ、キスをされた。体中触られて。


思い出すだけできもちわるい。


抵抗すれば髪を引っ張られたり平手打ちされたり。