「わかりました。
今日は活動外の日ですが特別に」
普段から風紀委員の仕事をしているわけではないため、正直面倒くさいけれど。
おとなしく彼の後ろについていった。
そしてやってきたのは、最上階の空き教室。
普段そこでは風紀委員の活動日に集まる場所なのだが、なぜか水葉くんが鍵を持っていた。
ここの鍵は風紀委員会担当の先生が持っている。
つまり朝私に褒めてきた先生も、彼に抱き込まれたということだろうか。
「勘違いしないでね。俺が先生に“松橋さんの厳しいチェックを受ける”と言えば喜んで鍵を渡してくれただけだから」
「そうですか」
とはいえ生徒に簡単に鍵を渡すとは。
今から私は何をされるのか、わからないというのに。
先生に呆れながらも、ここにはいないのだから責められない。