ほんの少し笑ったあとで、駆くんの唇があたしの唇に触れた。


重なり合う唇から伝わる温度、感触、吐息。

全部が心臓をどんどんはやめていって。


ーーまっしろ。


触れ合った唇をほんの少し離してその隙間から「緊張しすぎ……」と駆くんは笑う。



もう一度奪われたキスは激しくて、

頭が変になりそう。


がたんと教卓に背中があたった。


「はぁ……、っん」


息が漏れる。



甘さに痺れるような感覚の中、
駆くんはあたしを求めるみたいに唇を交わす。



「……も、だめ……」



柔らかい感触を残して名残惜しげに離れた駆くんは、真っ赤なあたしをからかって、容赦なく言った。



「次は今宵の番」


ほんとうに、意地悪……。