【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。

その目があたしに向いて、とっさに乱れた服を直す。


は、恥ずかしい……。


でもとにかく急いで服を直さなきゃ……!


あ……でも。


「駆くん。あたしその、ホックって前で留めないとつけれなくて……その」


真っ赤な顔で俯きながら切れ切れの声を出す。


「ん……後ろ向いて」


すごく投げやりな声……。



背中に触れる指の感触にぞくっとする。


すぐにぷち、と音がしてホックがひっかかった。


「ありがとう……」


「ねぇ、なんの拷問?」




文句っぽい声。


噛むようにキスされた。